自然免疫と獲得免疫って何？～この2つを高めることが健康へのカギ～

公開日:2018年09月20日

最終更新日:2018年09月21日

「自然免疫」と「獲得免疫」あまり聞きなれない言葉ですよね？

自然免疫

「自然免疫」とは、もともと体に持っているもので、生きているあらゆる生き物に備わっている大切な機能です。

自然免疫は、私たちの体内に侵入してきたウィルスや細菌などの病原体を、免疫細胞であるマクロファージ・顆粒球・NK細胞がいち早く駆けつけて、入ってきた異物に様々な方法で攻撃して身を守る役割をしています。

マクロファージ

食細胞であり、食べてやっつけるという習性をもっています。

顆粒球（かりゅうきゅう）

マクロファージと同じで、ウィルスや細菌をやっつけて食べます。

NK（ナチュラルキラー）細胞

ウィルスや細菌など、感染した細胞を破壊したり感染を防ぐなど、体の中で発生したがん細胞をやっつけてがん細胞が増えるのをふせぎます。

また、死んだ細胞はマクロファージが食べて片付けます。

このように色々な種類の自然免疫細胞が、入ってきた異物を敵だと判断して、様々な方法で排除します。

獲得免疫とは、自然免疫に対して後天的に獲得される免疫で、色々な病原体に感染していく中で身についていく免疫のことです。

病原体が体内に入ると、それらに抵抗して獲得免疫が抗体をつくるので、そのおかげで次からは同じ病気にかからなくてすみます。

また、自然免疫ではカバーしきれない、血液中に流れている毒素や、小さな病原体や、細胞の中に入り込んだ病原体など、獲得免疫がうまく対処してくれるのです。

自然免疫は再び同じ異物を見つけると、獲得免疫に異物の情報を細かく伝えます。

そこで獲得免疫である樹状細胞が、取り込んだ抗原を他の免疫系のヘルパーT細胞や、キラーT細胞などに伝える役割をします。

このように獲得免疫が異物（抗原）を記憶することで、次に同じ敵がきても素早く攻撃してやっつけます。

年齢とともに免疫力がダウンしていきますが、自然免疫と獲得免疫の両方を高めることで、免疫力が自然にアップすることに繋がります。